山部先生の
東京講座
 丸まる一日、じっくり学び、
しっかり練功する
気功+気の正体術+筋診断
の総合講座


¥5,000-
 
2003年の『東京レッスン』以来、
優れた中国人気功家に学んだ功法に込められた
身体哲学を掘り起こし、練功で得られた確信を
関東一円の気功仲間とともに確かめ合う
定期講座。
気功の将来像を模索し、
次世代の指導者を育てたい気功愛好家のための
情報の交差点。
遊びにきてください。
 次回は
2月18日
於 調布市東部公民館


京王線仙川徒歩8分
桐朋学園東南かど
 この案内記事を読んで、
興味を覚えた人がいらっしゃったら、
ぜひどうぞ。歓迎します。
 
 こんどの講座

  体験受講OKです

●ごあんない


ところ:調布市東部公民館

会費:5000円(午後のみ4000円)

問い合わせ・申し込み:
福岡気功の会事務局または山部嘉彦
                      メール  yymb@r9.dion.ne.jp


この講座は
中国で健身気功が発表された後、
日本でもこれに追随しようという流れが
生じた時に、それは違うんじゃないか、
追随じゃなくて、自分たちの練功を母胎にして
自ら成長していくすじみちを
開拓していこう

スタートした
文字通りの『自主講座』です。
この講座の研修内容が
各地で気功指導を担う人たちの
大いなるヒントとなるように
また
はじめて気功に触れる人にとって
気功がたんなる健康実現のための道具
ではなく
心身の知恵の遊行
であると直観してもらうよい機会となるように

企図しています
 先日の講座 7月16日
まず調えてから、というわけで「筋診断の自己操法」。Aさんは右肺実、Bさんは左大腸実と出た。Aさんはカゼを引いて声が出ない…という。共軛は脾。症状が出て間もないが、脾と組んでいるならこれで回復に向かうだろう。Bさんの実は手の陽経。共軛は腎と出た。聞くと仕事場のデスクがクーラーの真下で吹き下ろしてくるのだという。これから2カ月は暑いから、問題はこれから深刻になるぞ。Cさんだけが足の経絡が主経で、脾-小腸と出た。これは夏の貧血だよ。
今年は「空梅雨的陽性降り」だから、こういう自律神経がくたびれる症状が出る。健康に気を配っている人でもこうだから、世間ではどれだけ体調不良が蔓延しているだろうか。軽い脳梗塞になってる人は少なくないはず。
午後1
午後はまず脾と三焦のハナシから。この両者の関係は陰極~陽極、血の臓腑。要は、海のたゆたいと生き物としてのゆらぎをいかに重ねるかで、臂単挙と撼天柱を実習練功。合臓功は女丹功とのからみで中焦功。左脾臓、右肝臓、正中で太極印。
午後2
ついで女丹功概説。30年前入ってきたばかりの気功のテキストには「練功中は性を慎め、月経中は練功を中止しろ」とあった。これは内丹術の残滓ではないのか。
ここから分け入る女丹功ワールド。
午後3
わずかながら、体癖の構造と階層性。基本体操としての大椎体操。
…で、5時。
前回の講座5月21日
気功は「太極棒気功」。筋診断は「見取り稽古」。初めて参加した人のために、体験してもらった。筋診断が奏功すると体調がととのうだけでなく、集中力も高まるので、まず最初に4人まとめて診た。初参加のAさんは自分ではわからなかったがBさんに、目の大きさが揃ったと言われていた。
この日のメインテーマは「体癖チャート」による自分の体癖の自覚。クセはからだのクセであれ心のクセであれ、いつのまにか身につけていて、自分ではあたりまえ、人からみるとちょっと過ぎてる/ちょっと足りない言動として露出する。
人に指摘されるのではなく、自覚することで、陶冶性は伸展する。
Aさんも、やってみる。
五種九種と出た。なるほど。集中、突撃、瑣末と本質の混同、あふれかえる関心。体癖修正体操は五種体操と九種体操をやればいいのか。体操を覚えるためにはいいかもしれないが、何のためにするのかが自覚されなければならない。Aさんは気功を始めてまもないくらいだから、体癖に対する関心さえない。ムリだ。
今回は「左右体癖」をテーマにしてあったので、重心側の観察を手始めに、腰椎に力が及ぶという感覚を体験するにとどめた。
女なら、九種か十種、それに三種素質を持っている。
野口晴哉は、昭子夫人と結婚する前、三種女と結婚していた。若かった野口はその三種女にやりこめられていたので、体癖理論を構築する過程で、三種女には特別の「思い入れ」を吐露している。
「三種の人の叱言の特徴は《誰々さんはこうなのに、お前はこうだ》と言うことであり、これは最も他の体癖の子供を悪くする叱言ですから、三種の人は慎んで、他人と比較して叱言を言わないようにしていただきたい」と、なかば懇願しているほどである。
人は、そう言われなければ軽い気持ちで、つい言ってしまったり、やってしまったりするものだ。三種でなくたって、兄弟で比べられてイヤな気持ちになった経験を持っている人は少なくない。絶対的な良い、悪いが判らないのは、三種女だけではないのだ。だから、こうもいえる。そういう言い方をしてしまった時には、腰椎2に力が及ぶような体癖修正体操をするくらいの教養を持ちたいと。
…で、重心側を見つけて、やってみた。おぼえておいて、必要な時、やること。 
前々回の講座  3月19日
午前の授業
伏臥の正体術を中心に、野口整体の「体癖修正体操」に取り込まれた正体術のエッセンスについて。
伏臥の正体術は静のハンモック体操、ハンモック体操は動の伏臥正体術という関係。すっかり腰の弱くなってしまったなまくら現代日本人には、両方とも過酷な腰締め技法である。
体癖修正体操の、上下型、前後型、開閉型、遅速型は、体の使い方がそのような傾向によって歪んでしまったときにはどの体癖の人でも、利用できる。左右型と捻じれ型の体操も同様だが、重心側の見極めが大切。要領は、正体術と同じ。呼吸の間隙の使い方が、初心者には難しい。
午後1の授業
体癖講座の2回目。前回は開閉型を取り上げたが、今回は『身体知』31号の付録で扱ったトランプ米大統領の体癖を「復習」の形で。
体癖論の困難は、論じる人の体癖と相性がよくない体癖を語る時は、露骨な悪口になりやすいことである。聴く側がそこを割り引いたり、大目に見る余裕がないと、受講者の中に不愉快が膨らんでしまう。それほど、体癖分析は面白い。
資料に携行した野口の口述を読んだある出席者曰く「全然、何言ってるのか判らないんだわ」そうなんです。野口自身の体癖むき出し発言ですから、ほぼ外国語といっしょで、文法が分かってないと、聞き取れるのは単語だけ…ということになりかねない。だから、私がレクチャーする意味がある。読んで分かることなら、読むだけでいいわけだから。
午後2の授業
練功。筋診断の自己診断操法。診断の精度を上げるコツをいくつか。そのあと、私が施術操法で、ツボまで誘導。
たちまち、5時となり、終講。


これまでの講座
前々回
1月15日
もう、存在意義を問わずにいられないほどの不入り。当然、持ち出しの赤字。
…はさておき、今回から1年間5回の予定で、午後1コマ目に「体癖」講座を組み込み、レクチャースタート。初回に用意した資料も5冊。平成17年に福岡気功の会でやった時の資料からピックアップしたものと、今回あらためて用意したものとを合わせてじっくり考えてみたいと思った次第。

1コマ目
これから気功は、どのようにアピールしていけばよいか。この問いは、若い人の中にも気功を習慣にすることは有意義だと考える人はいるはずだから、そういう人たちと出会うには気功をどう見せればよいか、ということに他ならない。
これから数年間限定で、この自問に答えるべく、いくつかのプランをリリースしていきたいと思っているが、今回のは、その第一弾。
これまで発表されてきた気功は、万能性格が濃厚だった。つまり、誰にでも効果が期待できるフリーサイズアイテムだった。だから、「買う」人が好き嫌いで選んでいたと言える。
これからはアナタにはコレがぴったりですよ…というオートクチュールにシフトしていくというのが一つの方向性であろう。とくに、日々の体調管理を自ら行なうためには、今の体調を客観的に捉え、それに適合した気功をするべき。
というわけで準備したのが「震撼天柱合臓功」と「胚葉筋マッサージ」。前者は上中下三焦を横断的に分類し、後者は左右の操法側と内外中三胚葉を縦断的に分類するので両者を合わせて行なうと、都合18分類される中の一つを自分の現状に合わせて調えることができるのである。問題は慣れている気功の会会員ならできるが、慣れていない一般読者が読んですぐ理解し、手際よくできて、効果を上げられるかどうか。
それはともかく、これを午前中に実習。

2コマ目
新メニュー「体癖」。言わずと知れた野口晴哉の人間学の産品。これを、ただ分類して面白がるのではなく、治療目標へのガイドとしてでもなく、自分自身を知り、かつ相手を知って「許す」力に変えようと企図した。まずは体癖を野口自身がどのようにして見つけたか、から。

3コマ目
自己筋診断。筋診断には、予断なくすなおに現状を受け入れるす感覚のなおさと、得られた診断がよくありうるケースなのか、稀なのか、ありえないのかの知識経験を活かす知性とが必要。両方が揃わないと、正しい診断に結びつかない。
Aさんの第一治療経が心実と出た。かなり念をいれて再診したがやはり心実。とくに体調不良の自覚はないという。心虚も面白くないが、心実はもっと面白くない。何かあるのではないか。それは人間関係かもしれないし、深い病巣かもしれないし、これだけでは特定できない。しかし、要注意だ。そういう知識経験が筋診断には必要だ。
など。

10月16日
直前に、福岡気功の会の会報の早刷りができたので、これを素材としてレクチャー&ワーク。
その1・気功は錐体外路系訓練であるというのが拙著『自然治癒力講義』における新しい主張だったが、これに自然治癒力は睡眠中に発揮される事実を重ねると、深きよき睡眠力を手に入れられたら、健康はそれこそおのずと実現するのだ。
その2・活性酸素が体内に異常発生・滞留すると、それがさまざまな体調不良の引き金になることが知られている。活性酸素はストレスの物質的表現とも言える。活性酸素を解消させるには、活性水素をぶつけてやればいい。ぶつかれば水になる。活性酸素を外から取り入れたのではないなら、つまり体内で発生させたのなら、活性水素だって、体内で発生させられるはずである、と考えるのが気功的思考である。
ガンは、活性酸素の固まりであるとも言える。そのガンが心を入れ換えたのがきっかけで奇跡的に治癒した例がいくつも報告されている。活性水素を発生させたと考えれば納得できる。つまり、フシギな心の力による。気功には、このフシギな心の力を起動させるはたらきがあるのではないか。

 7月17日
 梅雨のさなかの、降らずに暑い東京の一日の。
 東京講座の受講生も、高年齢化がじわり?進行中。暑いと、出足も鈍るか。今回の出席数も一桁にとどまった。
 さて、メニューは、気功部門は「聴勁」。気の正体術部門は「大椎体操三点セット」。筋診断部門は「自己診断演習」。

 最近凝っている「太極杖」。東京講座では初めて!と思い込んで、福岡から160センチの棒を持ち込んだら、世話人の川口さん曰く「うちに、何本かお預かりしています。ずっと前にやりました」だと。そう言われてみれば、やったような…。しかし、やったことがあるから、もうそれは卒業した、マスターした、ということではない。それより、うまく伝えられていなかった…という面があるものである。

まず、聴勁。
これは、太極拳の「散手」(自由組み稽古)のことでランジャクビという技の《ぽん・り・じ・あん》という4つの勁をかけあう練習として知られる推手の応用形。腕背を触れ合うかわりに、棒の両端を持って互いに押し引きする。
 相手が押してくる角度、強さ、勢い…を棒を握る手の感覚でとらえ、ほどよく受け止め、返す。キャッチボールだ。この勁の受け応えが、相手の「対応癖」になっているから、面白い。ある人は押せ押せだし、ある人はすぐあきらめだし、ある人は自分勝手なしゃにむにだし、またある人は慎重すぎ…というぐあいに。それが、このレッスンに習熟していくにつれて、人は人格までが練れてくる。

とすれば、どんどん成長していく中学生や高校生のあいだの「エネルギー余りすぎ」によるトラブルに対して、ガス抜き効果と、適正反応力の養成効果を発揮するのではないか。
気功は、自分でこつこつやるだけじゃない。人との関係をよりよくするための知恵でなければならないという観点が生み出したものが、これ。

つい先日、福岡気功の会の月例練功会で
暑さが苦にならない体を造る体操
をやりました。これは整体協会が発行している『全生』の20年ほど前の号に載っていた記事の抜き刷りで、野口晴哉が、整体体操を会員に普及させようと熱心に指導していたころ(昭和40年代)のものです。

 これを取り上げるにあたり、とにかく記事を声に出して読んでいくことにしたのですが、みんな、聞いただけではまったく解らない。それで私がいちいち解説しながら進めていったわけですが、今度は言っていることが解っても、語られている動作や姿勢を再現できない。整体が重視する背骨に関する知識が、私たちにはないからです。
 そこを解説しながら、何とか形を作るところまでいって、今度はまた、体操の要領がよく掴めないのです。

 しかし、この体操は、高橋正體術が解っていれば、それほど難しくはありません。要するに、体勢A=現状から体勢B=理想に転換するのに、A状況を維持する大黒柱を崩してB状況を形成するための焦点Cに力が集まってしまうような、または逆に力が拡散してしまうような形をまず作るわけです。あとは、息を吸いながらまたは吐きながらCに「気を集める」。集めておいて散らすか固めるか。そのためのコツは、呼吸の間隙を用いることです。

 馴れてくると、気が集まるとか散るとかいうのはこのことかと理解できます。うまくいくときは、力ではなく、やはり気なのです。気としか言いようがない。
意と気はちょっと違う。意は他動詞で気は自動詞です。ですから、「気を集める」というよりは「気が集まるようにする」です。集まって、高まったところで、ぽっと抜く。力なら脱力、気なら散らす。散らすというより消すのです。

 気功では、流す・寄せる・引く・圧縮する・弛める…はよく用いますが、消す・抜くというのはあまりありません。周稔豊老師の亀蛇気功・神亀服気ぐらいですね。初心者には、ちょっと難しいと思いますが。

 それはともかく、『暑さが苦にならない体を造る体操』では腰椎3・2・1が調律されて弾力が回復するような体勢を作るのです。野口の言い方を借りれば
或る形をとってフッと弛める。一番力が入って弛まない処にもう一つ力を加えておいてフッと弛める。このどちらかをやればそれで調整されて、その形が残る。これを利用した体操の組み立て方なのですから、最初の形さえ上手に作れば、後はその位置にギューッと力を入れてフッと抜くという、それだけで決まる。一度にできない方は二つ三つに分けて、何回かに使った方がよろしい
となります。

 こういうのは、いきなりやろうとしても、一人ではまず、できません。人のやっているのを見て、自分もやってみて、失敗するのを見たり体験してみて、少しずつ要領が身についていきます。
 前回、非常にオーソドックスな「リセット操法」をやりましたが、これを土台に、整体体操や、これまでこの講座で扱ったことのある高橋正體術を復習してみようと思います。自分で要領を掴んだら、それを教えられるようにならなければ、学ぶ意味はないというべきです。
 ○3年間気功を習ったら、誰でも身につけていたい単操功法を、ジャンル別に3つずつ定式化しようと思い立ち、プランを策定中。
たとえば…

○呼吸法なら
①邪気の呼出
②吐濁補清
③提肛呼吸

○マッサージなら
①陽経拍打
②筋膜マッサージ
③胚葉筋マッサージ

○静座なら
①亀息
②嘻字気訣
③兪府のチューニングと平衡印

○正體術なら
①合蹠行気
②大椎体操
③リセット

○伸展法なら
①腸腰筋ストレッチ
②背抜き目通し
③ハンモック体操

…という具合に。

で、呼吸法に「漏気・気沈丹田」をいれようと思い、教室でやってみたが、60点を合格にして53点までしかやれない。イマイチとはこのことか。


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