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首振りテストは、随意筋や筋膜が心の動きや情報刺激によって、瞬時に緊張したり、弛緩したりする特殊な性格を利用した筋反応テストである。 その源泉はGグッドハートの「アプライド・キネシオロジー=AK」である。それをもとにして筋力テストであるアームテスト、O−リングテストが作られた。1970年代のことであった。 アヒムサ健康法を提唱した岡林龍之先生は、アームテストやO−リングテストが基本的に術者が他者の状態を筋力の変化によって把握する方法であったのを、自分自身の状態を把握する方法にするために、首を振ってその回り具合を観る方法、すなわち筋肉の弛緩反応を捉える方法を開拓した。これがCCテスト。 筋診断研究会は、これをさらに改良して「首振りテスト法」を確立した。大別すると、片側テストと両側テストがある。 |
頸は、真後ろこそ見えないが、上下左右方向それぞれほとんど360°目を向けられるほど、運動自由度を持っている。それは右図のように、20近い筋肉が立体的に交叉配置されていて、しかも一つの運動に複数の筋肉が協調するからである。これらの筋肉が互いに干渉することがないのは、筋肉と筋肉を隔てる隙間に筋膜が存在するからである。 この筋膜が筋肉と連動して、内外の情報刺激に反応するのである。 「借金で頸が回らない」という。借金を返さなければならないと思って神経が緊張すると、それが頸の筋肉に反映するからである。 もし、幸運にも宝くじが当たって借金が返せることが判ると、ホッとしてとたんに頸は回るようになるだろう。 首振りテストの「原理」は、これにつきる。 |
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片側首振りテスト | 右なら右と決めて、その片側だけの首の回りを観察する。あらゆる情報について、その可否を判定できる。 正確に判定するためには、訓練が必須。 思い込みや先入観があると、正確に出ない。 |
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両側首振りテスト | セルフ筋診断で威力を発揮する。的中すれば大きくなめらかに回る。いくつかの情報の中でもっともよいものを選択するのに適している。 | |
マル秘・短縮側判定法 | 短縮側というのはアヒムサ健康法の用語で、活点操法をすすめていくときの、最初の関門。活点は短縮側にあるからだ。 その短縮側は、換言すると「活側」であり「健側」である。短縮側が重要なのは、治療を施すのは健側のみ!という大原則があるからである。これは、アヒムサのみならず、筋診断、操体法にも共通している「真理」である。 体調が悪いときは、身体の左右のバランス(たとえば血流、神経、筋緊張)が崩れている。このとき、短縮側をせっせとさすってやるだけで、調子は上向く。 もっともシンプルな心身調律は、短縮側をみ見つけて、その烏口突起にそっと手をあてがうことだ。2分間当てておくだけで、顔色がぐんとよくなる。 その、短縮側を「首振りテスト」で見つけてしまおう。 1.肩甲骨の下の高さの背骨(胸椎7)から息を吸い上げて大椎(胸椎1)で溜め、 2.呼気とともに、頸を水平旋回させる(あごを肩に乗せるつもりでゆっくり回す)。 3.なめらかに開いた側が、短縮側! |
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両側首振りテストの要領 | ある情報Aを投与する。 その直後に左右に首を振る。 その回り具合aを覚えておく。 ある情報Bを投与する。 その直後に左右に首を振る。 その回り具合bを覚えておいて、 aとbの回り具合を比べる。どちらが よりなめらかに、大きく開くか。 こうしてabc…と、いくつかの中からもっとも「よい情報」を選択することができる。 |
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片側首振りテストの要領 | 右または左側に首を振って、情報AとBのどちらかを採用するときの方法。あるいはAの可否を決定する方法。 左右はどちらを選んでもいいが、短縮側を選ぶほうがよい。 Aと唱えて首を振り、非Aと唱えてまた首を振る。 あるいは Aと唱えて首を振り、とまったところで非Aと唱えてさらに首が回るか、ロックされて回らないか。 片側法は、実物がここになくても、情報なら何でも判定できる。 ということは、怪しさてんこもりである。 O−リングテストも、この万能性を無限大に適用して道を誤った例に事欠かない。 |
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