トップページにもどる  例会にようこそ!   
    福岡本部では毎月第4日曜日に、例会を開催しています。内容はおもに症例研究と演習です。たとえばこんなふうに…  
   1.列記とした治療法
筋診断とつきあってきて「経絡は日々刻々と流動している「経絡治療はむしろ患者自身の医療だ「経絡に直接アクセスする方法以外にいくつもの方法がある「筋診断を介して解明された心身の《秘密》はゆくゆくは平易な言葉に翻訳されて人類の知の財産となるべきだ…と思うようになった。
しかし、庶民自身のの心身常識であるべきかというと、そういう部分を含みながら、その本質はやはり人の命にかかわる治療術なんだと、そこを外すと庶民にとって有益な技能としても活かせなくなる。先日、相当難しい人がやってきた。中年の女性。胆道ガンで余命○日と医者から宣告されて、その○日を過ぎてまだ生きている人。ちゃんと自分で歩けるが、よたよたしているので訊くと、先天性の股関節症で、何度か手術を受けたが結局こんな状態と。ほかにも自己免疫疾患でひどい皮膚病もあり…という。
必死に延命の道を尋ねるうち、レイキに出会った、それからついにここ(筋診断)まで来たのだと。
全部聞いていたら火が暮れそうなので、あなたが信頼する治療家について治療を受けると同時に自分でできることを系統的にやること。私はそのおおまかな見取り図を差し上げるから、希望をもって取り組みなさいというようなことを申し上げた。
私は臨床家としての訓練は受けておらず、経験診乏しいけれど、筋診断の治療術としての本質を忘れないためにも、いのちのキワでなお筋診断を活かすことを躊躇しない。今、まさに死期を迎えつつある人が身近にいるのだが、その人に筋診断を続けてきた治療家に、取経の経過を聞いた。すると、実が出て、重たくなったか…と思っているうちに手も実足も実の取経となった。具体的にいうと心実腎実になった。それが三焦実になった。この時点で電話を受けて三焦実が肝実とか腎実と組んでいるうちは余命ありだが、三焦実だけになったら、それは死地に赴くということだよ…というようなことを言ってやった。注入するたぐいのことはやめて、枯れさせてやらなければならない。つまり三焦実を取ってやることは当人が三焦の気で死に往くのを見送ることなのだ。そうと知って、当人の安楽のために、三焦を取る。こういうのは冥利とはいわないが、筋診断家の覚悟ではある。
 
2017年2月26日
牟田町会館 
1.(報告)札幌支部で、中級試験を行ない、1人が合格
札幌講座で筋診断を学び始めて7年になる人が数人。5年になる人は10人近く。だらだらと学んで、例会のたびに筋診断って凄いねと感心するだけでは能がない。一歩前に進まないと。
というわけで、受験者を募ったが、結局応募したのは1人だけ。で、合格とした。
課題は、30分で収めること。それ以上になると、被術者(患者)が疲れる。共軛(組み合わせ)まで、ちゃんと取るべきだが、主経(第一治療経)が的確であれば、当人の「自然治癒力」で、状況を打開できる。まずは主経を取るところまで20分を目標に、集中すること。

2.自己診断を習慣にしよう
人の身体は「共振体」である。しかも、歪みや崩れに共振しやすい。施術者は、あらかじめ自己診断で調えておくべき。そうしてから施術して被術者が調うと、当の施術者が正体に共振する。
その自己診断に必須の「首降りテスト」がうまくいかない、あるいは、誤作動する原因の一つは、姿勢。うつむき加減で振ると、濁る。背筋を立ててよい姿勢で行なうこと。

3.難しい判断
手または足の3色に絞ってから、最後の1色の選定に迷うことがしばしばある。どうするか。
自己診断の場合は、ダイス・紐輪・経絡リングの三法があるのだから、診断具を替えてみる。相互診断の場合は、緊張の左右差がはっきりしている筋肉を操作点にしてやりなおす。たとえば青か黒か微妙なら、青の筋肉(例・大胸筋肋骨部)が黒でとれるか/黒の筋肉(例・鼠蹊腎点)が青でとれるか、を目安にすると判りやすい。
また、左右が微妙ならとりあえず、右(左)として進めてゆき、1色に絞ってから、左右で比較するとはっきりすることがある。
4.演習  
演習の目安。自己診断で得られた主経と、施術によって得られた主経とが一致するかどうか。
自己診断の「欠点」は診断姿勢が背筋を立てた診断姿勢であるために、どうしても脱力が不十分だったり、うつむき加減になって、そのわずかの余分な緊張の弊害で、誤診の確率が高い。施術の場合は、被術者が横臥するので、脱力しやすい。また、頭を北向きにして受診するのも、正確な診断に寄与する。そのため、自己診断と施術診断に異同があるときは、ふつう施術診断を採る。
出席者同士ペアを組んで、相互診断・治療。