ラフスケッチ筋診断 
Q 一言で「筋診断とは」?
2〜3箇所のツボに色片を貼るだけで体調を直してしまう家庭療法です。
 
Q 筋診断は家庭療法なんですか?
筋診断は鍼灸医療として誕生しました。鍼灸医の新技法でした。しかし、鍼を刺さずに色体を貼れば鍼と同様の効果が得られ、しかも副作用をなくすることができるようになったので、何の資格も持たない一般の人にも学んで身につける道が開けました。治療家の技法としてもたいへん優れていますが、治療家の筋診断がシロウトの筋診断より優れているなんてことはありません。筋診断研究会では、治療家も医師も気功家も主婦も区別なくともに学んでいます。 
Q ツボに貼る色片とは?
色紙を切って作った小さな形が色片。筋診断で使う色片は一辺6ミリの正三角形。色は青赤黄白黒ピンクの6色。
そもそも色とは何でしょう。色彩のこと?でも色欲のこともいいますよね。仏教では物質の意味で用います。中医学では森羅万象を色といい、この世界に存在するものは、すべて色体でできています。あらゆるものには色がついているからです。例外は水と空気で、色を持たず透き通っています。
色体を純化したものが色で、色の中の色は白黒と三原色の赤青黄。筋診断ではそれに、色以前の色であるピンクを加えた6色を駆使して経絡にアクセスします。そのもっともシンプルな安定形が正四面体。正四面体の次元を一つ落とした形が正三角形。くりかえすと、色片とはこの6色の、一辺6ミリの三角片のことです。
色体と経絡には密接な関係があり、筋診断はそれを巧妙に用います。 
 
Q その治療法がなぜ筋診断と呼ばれるの?
筋肉を触って経絡の異常や反応をとらえる診断技法が独特だからです。経絡を診断するのに、かつては脈を診ました。しかし、これが実に微妙。名人、達人の世界なのです。誰にでも見分けられる方法はないか。筋診断の創始者・河野忠男先生がたどり着いたのが、筋肉の触診だったのです。
経絡というのは気の身体を構成する「気脈」のことです。 
 
Q 筋診断では経絡を調整するのが目的なの?
いいえ。経絡を調整することをとおして「その人らしさ」を回復させ強めることが目的です。経絡異常を解消することによって、自然治癒力=生命力が遺憾なく発揮されるようになります。病気でも元気になる。元気になれば、その人らしさ、自分らしさが沸いてきます。 
 
Q その人らしさって、どうなったらそう言えるの?
客観的にいうと、身体の左右のバランスがとれていると、です。
 
Q 左右の何のバランスが?
左右の筋系・神経系・血流系のバランスが。この三つの全身伝導系のバランス(正確には平衡といいます)が調ったら、その人らしさがはっきりしてきます。
筋診断をしても病気が治るとは限りません。第一、病気は忌むべきものとは限りませんし。生きるために必要な病気もあるからです。また、死に至る病なら、病気でいても我を見失わないことが大切です。病気は苦にしないこと、苦にしない力を養うべきで、それは日頃から左右の均衡を心がけることで得られます。
 
Q それは自分でできるのですか?
自分でしかできません。
筋診断は「施術」法として誕生しましたが、施術する治療家が歪んでいたら患者が治るわけがないんじゃないかという自問に答える形で筋診断は進歩しました。今の筋診断では、施術者がまず自身を調えてから患者に向かうのです。 
 
Q 自分で調える筋診断があるんですか?
あります。これを開発したので、いっそう筋診断は身近になりました。
 
Q 診断施術の手順は、対他の方法と自分自身のとで違うの?
同じです。対他では腹診と筋肉の触診を丁寧にできますが、自分自身ではできないので、その代わりに頸振りテストを使うのです。 
 
Q 具体的な手順はどうなの?
このページではおおまかなことを説明します。
1.腹診(おなかのツボを押して観察)をして経絡異常の見当をつけます。
2.筋肉の触診(コリをとらえる)をして、腹診による見当を補強します。
3.異常の変化反応を診るポイント(操作点)を決めます。
4.全色体を右/左手に預けて操作点の反応をとらえ、治療側を決めます。
5.色体の中から一つだけを抽出します。
6.陰経か陽経かを決め、治療対象経を特定し、虚実を決めます。
7.もっとも有効なツボを選びます。
8.以上の操作を繰り返して、身体の左右の均衡が得られるまで続けます。
 
Q やりかたや判断は難しい?時間かかる?
それは、英語難しい?の答えと同じ。すぐに実用とはいかない。診断にかかる時間は最大30分。それ以上になると操作への集中が困難になり、やり直せない。実際の現場では確実にわかるところでやめる。または時間をあらためて試みるようにします。治療家だと、それができないのでハードルが高くなる。
もっとも、初心者でも早いときは、3〜4分でばっちり決まるんです。  
 
Q 学ぶのにどのくらいお金がかかりますか?
例会会費が3000円。アイテムとテキストを全部揃えて7000円、研究会の年会費が5000円。例会に10回参加して初級。1年間で最低4万円はかかります。それで筋診断がおおよそ理解できる。安すぎ、と言われます。
安くていいじゃないですか。庶民のものにするのにお金がかかったら、ハナシにならないでしょう。